喘息 - ぜんそく
喘息とは、思い出したかのように肺に喝采を送り、空気の舞台から突然退場する呼吸の演劇である。咳とともに胸が締め付けられ、まるで番狂わせを起こす悪意ある劇作家のように最も困るタイミングで発作を繰り返す。日常を支配する息継ぎの不安定さは、安心を求める者の希望を容赦なく裏切る。薬を吸い込む行為は、呼吸という基本的機能に対する畏怖と祈祷の儀式にも似て、厄介と儚さを同時に演出する。周囲には「大丈夫?」と声をかけさせながら、当事者には何よりも責任転嫁の対象を提供する、皮肉な呼吸のお供え物である。