徒行者 - とぎょうしゃ
徒行者とは、目的地もなく延々と道を彷徨い続けることで、あたかも宇宙の秘密に迫ったかのような悟りを得たふりをする者たちである。彼らにとって、砂埃をかぶった靴底は哲学的証拠であり、足跡は人生の真理の一部を演じる舞台装置に過ぎない。村人の好奇心をかき立て、見知らぬ者にありがたい教訓を説く姿は、気まぐれな詐欺師と聖者の間を巧みに行き来する。だが宿屋のベッドを前にすると、悟りよりも安眠を求めるその姿に、真の探求心は何処へやらと思わずにはいられない。結局のところ、道連れの犬と井戸端会議こそが、徒行者が本当に追い求めているものかもしれない。