野生動物回廊 - やせいどうぶつかいろう
野生動物回廊とは、人間が生態系の分断を生き延びるために設計した、一方通行の移動ルートのようなものである。道路や宅地が本来の棲みかを寸断しても、動物たちはまるで高速道路を逆走するかのごとくそこを通り抜けるしかない。まるで遊歩道のような看板が立つ横で、車の轟音をBGMに移動を強いられる、お人好しな野生たちの社交場である。景観保護の名の下に設置されるグリーンブリッジは、アリバイ作りの象徴のようだ。理想と現実の落差を最も雄弁に語る、生態系への皮肉たっぷりのインフラである。