辛辞苑
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政治・社会
アクティビズム - あくてぃびずむ
アクティビズムとは、熱い正義感を掲げて世界を変えようと、スマホ画面をスワイプしまくる行動様式。正義の名のもとにハッシュタグを連射し、他人の「いいね!」数に一喜一憂する姿が特徴だ。ときに街頭に立って声を張り上げ、他人の生活には無関心な自分を無意識に守る。社会の不条理を糾弾しつつ、自らのソーシャルグラフに敵を作らないバランス感覚もまた磨かれる。世界を救う理想と、燃え尽きる自己肯定感の狭間で踊る市民の舞台芸術である。
アドボカシー - あどぼかしー
アドボカシーとは、自己満足と他人の代弁で成り立つ正義ごっこのオーケストラである。声高に対抗馬を批判しつつ、実際には第三者の肩を借りて誇らし気に権利を主張する社交的パフォーマンス。実態はスローガンとハッシュタグの狭間で踊る虚飾の祭典に過ぎない。善意の名を借りながら、賛同者の数こそが信頼度のバロメーターと化す。結局、声なき声を代弁するはずの旗振り役が、自らの利害を熱心にアピールするのが常だ。
加盟 - かめい
加盟とは、ある集団の輪に加わるという名目のもとで、自ら進んで束縛を選ぶ社交儀礼。国際連盟や経済協定と称しつつ、その実態は無限の条件と追加要求を飲まされる契約の山。参加すれば参加するほど主導権は既存メンバーの懐へ深く沈み、自分の声は会議の傍観席へと追いやられる。まさに『一致団結』の裏返しは同質性強制という名の隷属だ。しかし誰もが参加の口実を手放せない、それが加盟の魔力である。
改憲条項 - かいけんじょうこう
改憲条項とは、憲法をそっと切り貼りできる魔改造キットのこと。現職の権力者が朝ごはんのように気軽に配合を変え、統治のレシピを劇的にスパイスアップする楽しみを提供する。台詞は立憲だが、その実態は自家製クーデターの種。使用例: 議員Aは「国民の声だ」と叫びつつ、自身の任期延長を主軸とする改憲条項を添付した。
外国人嫌悪 - がいこくじんけんお
外国人嫌悪とは、自らを安心の城壁に閉じこめ、外の世界からの風を恐れる高貴な芸術である。他者への恐怖を美徳とし、未知を排除することで自らの居場所を保証する儀式である。しばしば安全と秩序を掲げつつ、実際は自己の不安と無知を守るための最終兵器として機能する。蔓延すると社会の多様性は鳴りを潜め、みなが同じ意見を共有するだけの恐怖と単調の堂々たる共演が始まる。
監査 - かんさ
監査とは、帳簿という名の迷宮を徘徊し、不正の化けの皮を剥がすと称しつつ、実際には書類の端をひたすら眺める儀式である。経営陣は数字の舞踏会を披露し、監査人はそれをエンターテインメントショーの審査員のごとく眺める。問題が見つかれば声高に指摘し、見逃せば誰も責任を取らない安全地帯を築く。監査報告書は、読まれることなくキャビネットの奥深く眠り続ける契約書である。こうして企業は「透明性」を演出し、「安心」を販売し続ける。
貴族政治 - きぞくせいじ
貴族政治とは血筋と財産というパスポートを持つ者が、公共の利益という名の仮面をつけて特権を独占する仕組みである。平等と自由の美辞麗句を掲げながら、実際には市民の声を金色の格子の向こうに追いやる。理想論に酔いしれる紳士淑女たちが、陰で政策を密室製造する舞台装置とも言える。
議席配分 - ぎせきはいぶん
議席配分とは、民意と地理的バイアスをミキサーにかけ、見た目だけの公平感をブレンドした政治のマジックショー。少数派には『比例の餌』を少し与えて黙らせ、多数派には『特権席』をちらつかせる絶妙なジャグリング。法の平等を声高に叫びながら、計算式の中でこっそり既得権益を温存する仕組み。議席配分ほど、数学が権力の隠れ身道具になる瞬間はない。使用例: 与党議員が一票の格差を嘆きつつ、自党に都合よい基準を提案した。
軍拡競争 - ぐんかくきょうそう
軍拡競争, n. 自国の安全を声高に主張するために、ひたすら武器を積み上げる行為。だがその一つひとつが隣国にも同じ主張を模倣させる運動会の合図となる。安全を願うはずが互いの恐怖を増幅し、最終的に誰も勝者になれない壮大な茶番劇。
軍備 - ぐんび
軍備とは、国家が戦いごっこで最も派手なオモチャを並べ、自分たちだけにしか引けない引き金を自慢する遊園地のアトラクションである。安全を確保すると称しつつ、隣国には観賞用の砲台を山ほど送りつけ、夜も眠れないマットレスを提供する。本当の敵は武器そのものがもたらす不安と虚栄であり、あらゆる合意書はそれを隠すための小細工に過ぎない。兵器の数が増えるほど、誰かの未来は確実に削り取られていく。戦争を防ぐために用意された装備が、まるで戦争を待ち望む舞台装置のように勃興する様は、現代の悲喜劇と言えるだろう。
軍備管理 - ぐんびかんり
軍備管理とは、国々が互いの武器庫を覗き込みながら、平和を祈る演劇だ。それは信用の証明書を交換する儀式であり、同時に次の競争の布石でもある。条約は紙の背骨を持つ怪物であり、署名すれば安心するが、破られれば紙くずに還る。理想と現実の間を渡り歩く滑稽な綱渡りと言えるだろう。
権威主義 - けんいしゅぎ
権威主義とは、絶対的な命令を口実に個人の意志を監禁する高尚なシステムである。秩序というお題目を唱えつつ、異論という反抗を飼い殺しにする才能に長けている。批判を封じ、従順という美徳を誰にでも強制できる点が最大の魅力だ。提供される安定と引き換えに、自由はお飾りのように飾り立てられるだけである。
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