辛辞苑
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道徳実在論 - どうとくじつざいろん
完璧な善悪の基準が実際に存在すると信じる学派。理論上は世界を救う錬金術のように称賛されるが、現実には議論の火種を絶やさない伝家の宝刀となる。道徳的事実を探し求めるあまり、日常のなんでもない判断を棚上げにしがち。誰かが『正しい』と言えば、その言葉を神託と崇める準備が整っている。
道徳心理学 - どうとくしんりがく
道徳心理学とは、自らの良心を研究材料としながら、実際には自己弁護の言い訳集を作る学問。善悪の判断を解剖し、人間の利己心に隠された美辞麗句を浮き彫りにする。研究者たちは難解な理論で倫理の仮面を分析し、結論はいつも『人間とは面倒な生き物だ』に帰着する。
道徳相対主義 - どうとくそうたいていしゅぎ
道徳相対主義とは、善悪という絶対的な判断を放棄し、流行と気分に合わせて基準を変幻自在に操る高度な自己都合論である。他人の価値観を尊重するふりをして、自身の非道徳的行為に免罪符を与える便利な理論。目的に応じて倫理の色を塗り替えるため、信念があればあるほど信用されない究極のトリックスターともいえる。扱いを誤れば、正義という名の鎧を着た悪行を野放しにする危険な呪術でもある。
道路料金 - どうろりょうきん
道路料金とは、自動車を通過させるたびに市民から小銭をむしり取る公共収奪装置である。渋滞緩和と道路保全の名目で自発的な負担を強いる一方、実態は財政難を補うための便利な資金調達手段にすぎない。使用量に応じて払わせるという平等の神話を振りかざしながら、裏では位置情報を収集する監視システムの一端を担う。ドライバーは財布の紐を締めつつ、時には迂回路を求めてエコロジーの仮面を被り、時にはただ損をしたと嘆く被害者となる。
匿名の崇拝者 - とくめいのすうはいしゃ
匿名の崇拝者とは、誰にも知られずにひそかに愛の炎を燃やし続ける影の詩人。言葉は甘美だが姿は幽霊のごとく幽玄であり、相手のポストに届く手紙こそが唯一の存在証明。真情を隠しつつ贈る一輪の花束はロマンスとも偏執とも距離を測りかねる境界線上の行為。期待という名の罠と、誤解という名の祝福を同時に生み出す、愛情表現の脱法ハーブ。
匿名政治資金 - とくめいせいじしきん
匿名政治資金とは、名もない善意を装いながら、公の議論を買収する影の流通通貨である。表向きは寄付の一種と称しつつ、本音では政策と利益の密約を裏取引する。透明性ゼロ、説明責任皆無という魔法の言葉で、防御装甲を張り巡らし、追及の目をすり抜ける。民主主義の声を覆い隠し、資本の囁きだけが耳に残る。
徳 - とく
徳とは、崇高な響きを纏いながら、自己満足の装飾品として使われる言葉。人々はそれを掲げて実践を誇示し、同時に他者の欠点を嬉々として嘲笑う。理想と現実の間に漂う皮膜のように、ただの仮面に過ぎないことを思い知らせてくれる。世紀の美辞麗句コレクションでありながら、裏では点数稼ぎのための得点板として機能する存在。
徳アピール - とくあぴーる
他人の称賛を誘うために、自己の善行をことさら誇示する行為。SNSの投稿数といいね数が善意の価値を測る唯一の物差しとなり、現実の実績は二の次となる。『いいね』を得るほどに自己満足は膨張し、真の貢献は薄味の背景へと消えていく。表向きは社会正義を掲げつつ、内実は賞賛への飢えを味わう虚栄の舞台装置。
徳認識論 - とくにんしきろん
徳認識論とは、知識の源を高潔な人格に求めるという、学者の見栄と読者の先延ばし癖から生まれた学説の集積である。賢明さは行動ではなく習慣や気質から滲み出ると唱えつつ、具体的にどうやって測定するかはひたすら議論を先延ばしにする。理論的には高潔な探究者が真理に近づくはずだが、現実にはエビデンスよりも美辞麗句が優先されることがままある。要は、知識への道は瞑想よりも複雑で、論文よりも自己陶酔に満ちている。最後は問い自体が美徳と化し、誰もが真理よりも理屈を愛する迷宮へと誘われる。
徳目一覧 - とくもくいちらん
徳目一覧とは、道徳の棚卸しを装った見せかけの良心チェックリストである。列挙された言葉は、実行されることなく人々の罪悪感を刺激し続けるだけの装飾品に過ぎない。学校や宗教団体が無邪気に掲げるほど、実際には守られる確率がゼロに近い。人はそれを眺めることで自己陶酔に浸り、数分後には忘却の彼方へと放置する。さながら罪悪感のエアロビクスといった趣である。
徳倫理学 - とくりんりがく
徳倫理学とは、行為の結果ではなく行為者の内面を裁くために発明された道徳的自己検査装置である。動機を讃えるが、結果が悪ければたちまち眉をひそめる矛盾に満ちた学問。中庸を礼賛しながら、極端な中庸こそが最大の罪と叱責する二重スタンダード。結局は『善い人』の称号を与え合うサロン文化の延長にすぎない。使用例: 彼は親切な行為をしたが、中途半端だとして徳倫理学者に冷笑を浴びた。
特許 - とっきょ
特許とは、発明者が政府から与えられる“限定的なアイデアの独占権”を証明する紙片である。新しい発見を称賛しつつ、その利用には弁理士と訴訟の交渉術がセットで必要とされる。技術革新を促進するどころか、しばしば新たな複雑性と紛争を生むビジネスの祭典として機能する。見た目は栄誉の証だが、本質は他人のアイデアを閉じ込めるための鍵だ。
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