チケット - ちけっと
チケットとは、未知の体験への入口を購入したはずが、実際には行列と期待外れを抱えて帰るための紙片である。主催者にとっては収益を確保する装置、購入者にとっては抽選運と余計な送料を試される道具。デジタル化が進めば進むほど、画面上のバーコードは万全どころか、通信状態とアプリの機嫌に依存する揺れやすい存在となる。有効期限に怯え、再販売サイトで高額転売の餌食となるのは、まさに自由市場の洗礼。結局、チケットとは“行きたい”と“行きたくない”の狭間で揺れる人々をつなぎ止める詩的な保証書に他ならない。