ゲノミクス - げのみくす
ゲノミクスとは、DNA配列という巨大なパズルを前に、「生命の地図」と高らかに宣言しながら、実際には無限のデータと解析アルゴリズムを生み出す学問である。研究者は終わりなきシーケンスデータの海に飛び込み、いつしか統計とプレゼン資料づくりに人生の大半を費やす。新しい手法やツールが登場するたびに歓喜と混乱が同居し、バイオインフォマティクスという迷宮への招待状を受け取る。成果発表の場では、自身も意味を理解していないシグニチャーなる指標が飛び交い、聴衆は「何となくすごい」気分で拍手を贈る。最終的には、得られた知見よりも論文数と外部資金の潤沢さこそが真の成果とされる皮肉に満ちた世界だ。