辛辞苑
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#ボーカル
オートチューン - おーとちゅーん
オートチューンとは、しなやかな歌声の裏に潜むデジタルの魔物。生声の欠陥をワンタッチで滑らかに塗りつぶすその手法は、もはや音楽の多様性を塗り替える魔法であり呪いだ。ライブの生々しさを待つファンには、完璧に整えられた電子音の前に失われる熱狂がある。使用されなければ批判され、使われれば模倣と揶揄される、アーティストにとって無慈悲な両義の刃である。時として音楽の表現を拡張し、また別の瞬間には魂の震えを奪う人工的な美容整形と言えるだろう。
歌唱 - かしょう
歌唱とは、人知れず喉に溜め込んだ感情爆弾を解放する神聖な場と称される公共の実験室である。他人の鼓膜は無意識の実験体に過ぎず、時には隣人の平和を犠牲にしても自己表現の炎を燃え上がらせる。音程のズレは個性として称賛され、音量の暴走は情熱の証とされる。ステージもカラオケボックスも、その舞台装置の一部に過ぎず、真の主役は常に歌い手自身の虚栄である。それゆえ歌唱とは、称賛と嫌悪の狭間を行き来する危険な自己演出行為なのである。