辛辞苑
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#基金
信託基金 - しんたくききん
信託基金とは、富裕層が「慈善」と「節税」を同時に演出するための舞台装置である。投資家の資産を中間人に預け、その間に増やしたり守ったりするという錬金術を標榜しつつ、実際は複雑な仕組みと高額手数料で権力を再生産する。受益者とは、名目上の“恩恵”を味わう演目の観客にすぎない。法律の隙間を縫うことで生み出される優雅な税逃れこそが、最大のショーとなる。皮肉にも、最も堅牢なのはその制度の不透明さである。
大学基金 - だいがくききん
大学基金とは、学びという美名の下に集められる金銭の鎧。学生の未来を豊かにするどころか、運用報告書という名の難解な暗号文で寄付者を悩ませる。学長のスローガンが彩る一方で、実際に使われるのは講堂の改修費や理事懇親会の会場代。資金調達を目的としつつ、いつの間にか寄付者のステータス競争場となる、その滑稽な舞台装置である。
適応基金 - てきおうききん
適応基金とは、気候変動の影響を受けやすい地域や産業に金銭的救済を約束しつつ、その実効性は主に年間報告書と政治的演説によって担保される理想的な口約束集積体である。しばしば『未来のための投資』と呼ばれ、その規模は無限大に聞こえるが、実際に手元に届くころには紙吹雪のように消え去る。新興国の村に送られた資金が豪華レセプション費用に化かされる一方で、温暖化の進行は待ったなしのままである。貧しい農民は適応策のワークショップに招かれ、エアコン付きホールで『気候変動への理解』を深めるのが恒例となった。不透明な口座間移動は予算執行のアマチュアマジックを演出し、透明性は幻のユートピアとして尊ばれる。