熾天使 - してんし
熾天使とは、神の周囲をくるくると燃え盛る輪として飛び交う、純粋さの象徴と思われている存在。しかし実態は、無数の質問と自己疑念を抱え、人知を超えた光の下でビクビクと震える隠れた臆病者かもしれない。彼らは何を燃やそうとしているのか、熱心すぎるあまり周囲の天界コミュニティを凍りつかせ、しばしば距離を置かれる。超越を約束するはずの翼は、逆に自他の隔たりを強調し、いつしか孤独の炎を灯すキャンドルのように震えを増していく。信仰の頂点に立つことで得られる安心感は、実は燃え盛る責務の重さを隠すための豪華な仮面に過ぎない。