辛辞苑
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#幾何学
マンダラ - まんだら
マンダラとは、自らの中心を見つめよと説きながら、なぜか描く者の心もぐるぐると渦巻かせる絵画芸術である。仏教やヒンドゥー教では宇宙の象徴とされるが、実際にはただ円をいくつも重ねて禅僧を苦しめるだけの装置のような存在。瞑想用とされるが、その精緻な模様を前にすると余計に雑念が湧き起こるという皮肉。ようするに、心を無にするために心をかき乱すデザインの大勝利とも言えよう。
魚膀形 - ぎょぼうけい
魚膀形とは、二つの円が互いに干渉し合って生じる神秘の交差領域。古来より宗教的シンボルとして祭り上げられ、その実態はただの重なりなのに、人類は意味を見出す達人である。その神聖なる形状は、数学と迷信の縁を取り持つ奇妙な架け橋。現代ではロゴやアートにありがたがられ、空洞の思想を美の名の下に埋めるために利用される。円を二つ並べただけなのに、ビジネス資料では深遠な概念を語る盾に早変わりする。
神聖幾何学 - しんせいきかがく
神聖幾何学とは、人類がただの点と線に聖性を見出すための数式のオカルト儀式である。複雑な模様に宇宙の真理を託しつつ、実生活の問題解決には一切役立たないのが特徴だ。まるで無限ループする螺旋のように、探究者は同じパターンを繰り返し崇拝し続ける。数式と信仰が出会った結果、いつの間にかお札やTシャツのデザインにまで侵食される。皮肉にも、その神秘性を主張するほどに解体的批判の対象となる逆説を内包している。
対称 - たいしょう
対称とは、両側が鏡を通してでも見分けがつかないほど揃っているかのように装う美学の魔法である。古代の数学者は混沌を嫌ったあまり、この儀式を発明し、芸術家は秩序の仮面として借用する。実際には襞の中の崩壊を覆い隠し、不測の歪みに気付かせない万能のカモフラージュに過ぎない。左右が揃うたびに、人は公平と完璧を見間違え、自らの不完全さを忘却する。まさに不均衡への最上の賛辞が、きらびやかな鏡像というわけだ。