辛辞苑
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#日常
起床 - きしょう
起床とは、ベッドという名の安住の地から追放される儀式。早朝の静寂を破り、社会という迷宮への扉を開く行為とも言える。人類最大の悪習である「残業」の前哨戦を告げるベルのようなもので、布団への未練をあらわにする瞬間である。毎日繰り返されるこの苦行が、我々の自由意志と睡眠欲の脆弱さを映し出している。
目覚まし時計 - めざましどけい
目覚まし時計とは、安眠という名の敵を無慈悲なベル音で討伐する小型の専制者である。夜の暗闇に潜む眠気を容赦なく攻撃し、日の出前に人類の自由意志を奪う。主人の意志ではなく、誤作動と目覚ましアラームの強迫観念に支配される日々を象徴する。朝の憎悪と共に、説教じみた音色を繰り返し鳴らし、起きるか再度眠るかを悩ませ続ける。その存在意義は『起こす』以外にないが、その行為はほとんどの人間にとって一種の拷問である。