ポスト植民地批評 - ぽすとしょくみんちひひょう
ポスト植民地批評とは、かつて西洋列強が撒き散らした憂鬱の種を学術的土壌で丹念に育てあげる、自己満足の悦楽装置である。新たな権力構造を追及すると称して、いつの間にか教授や学生の罪悪感を掘り返す精神分析の如き仕事内容が主流となる。非欧米文化への共感を装いながらも、異文化は結局のところ自己反省の鏡に過ぎないことを思い出させる。論文の脚注はミニチュアの帝国地図であり、それを読み解くたびに読者は学術的征服感に酔いしれる。最終的には、批評が帝国の残響を継承してしまうという逆説に落ち着く。