辛辞苑
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#油
油 - あぶら
油とは、調理現場で華やかな輝きを放ちながら、キッチンの隅で掃除の悪夢を催す黄金の液体。ひとたび床にこぼれれば、人々は一斉にスリップと格闘し、絶妙な滑り心地に歓喜と絶望を同時に味わう。健康という祭壇に捧げる高カロリーの供物であり、その一滴一滴が衣服と排水口に刻まれた不滅のシミとなって残る。栄養素として褒めそやされつつも、腰回りの膨張という現実を赤裸々に映し出す。料理界の救世主とも害悪とも呼べる、この両義性の体現者である。