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#生体

細胞 - さいぼう

細胞とは、体内に居座りながら遺伝子の指令に無批判に従うミクロの労働者である。自ら独立性を唱えて分裂を繰り返すが、最終的にはアポトーシスという名の解雇通告に屈する。普段は栄養を貪り、不要になると代謝という名のゴミ出しに回される。幹細胞だけは万能を誇るが、実際には方向性に迷う有能な凡人に過ぎない。永遠に続く働きぶりを賞賛する者はいないが、一度乱れれば体の破滅を招く、頼りになるようで頼りにならない存在である。

皮膚 - ひふ

皮膚とは、内臓の意向を一切気にせずその内側にすべてを隠蔽する薄い布切れである。外界の攻撃を防ぐふりをしながら、内側の悲鳴には無頓着。美容と称した拷問にも耐え、感情の坩堝を映し出す鏡の役割を担う。日焼け止めと称した化学兵器をまとい、“若さ”という幻を追い求める闘士でもある。痛みを感じることで生存を知らせ、同時に最も無視される存在だ。

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