辛辞苑
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監督 - かんとく
監督とは、無数のアイデアと予算の狭間で揺れ動きながら、自身をアーティストと称する演出の責任者である。俳優を神格化し、スタッフには自己犠牲を強要しつつ、成功の賞賛は自らの手柄として独占する。撮影現場では常に全知全能を装い、編集室では無数の言い訳を並べる専門家でもある。完成した作品はもちろん傑作だが、予算超過と深夜の死体蹴りは彼らの芸術的代償である。
監督 - かんとく
監督とは、自らは手を動かさず部下の努力を成果として報告する名誉職であり、忙しい上司にとって好ましい鈍痛的存在である。部下の疑問は『あとで報告をまとめるから』と先延ばしし、自身の裁量を示すために承認印を虎の子のように抱えている。会議では半歩前に移動しつつ、参加者の発言を自分の手柄になるかどうかで取捨選択する。必要以上に細部に口を出し、人々を同時に動かすことで『統制』という名の幻影を振り撒く達人である。彼らにとって、現場の混乱は自分の存在価値を示す格好の舞台装置に他ならない。