辛辞苑
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#真実
真実委員会 - しんじついいんかい
紛争の傷を癒すと称しつつ、同じ声援と批判を公平に振りまく、紙と声明の祭壇。わずか数人の専門家が選ばれ、何年もかけて明らかにするのは大半が常識と責任転嫁。白い壁の会議室で行われる聴取は祈りのようで、報告書は真実の鏡か紙屑か。被害者と加害者を同列に並べ、歴史の帳尻合わせを図るその名の祝祭。メディアは正義の証と喧伝し、市民は期待と失望を往復する。
真実和解 - しんじつわかい
真実和解とは、過去の不都合な事実を大声で告白しつつ、同時に誰も傷ついた心の痛みを忘れ去る魔法の儀式である。表面的には謝罪と許しを謳うが、真の合意よりもパフォーマンスを優先しがち。歴史の帳尻合わせと称しながら、責任の所在はいつの間にか雲散霧消する。最後に残るのは、懐かしい誓いと便利な忘却だけである。
真理 - しんり
真理とは、人々が固く信じるだけの同意形成であり、しばしば時代や立場と共に変質する移ろいの実体である。学者はそれを厳密に定義しようと果てなき迷宮へと入り込み、政治家は都合の良い断片を拾い上げて大義と呼ぶ。哲学者はそこに神秘を見出すふりをし、広告屋はそれをキャッチコピーに仕立てる。日常では「あなたの真実」というお伽噺が喧伝され、本当の事実はやがて記憶の奥底へそっと葬られる。すべての真理は鏡のように自分を映し、見る者の顔色を映し出す寓意の存在だ。