辛辞苑
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#記譜法
音部記号 - おんぶきごう
音部記号とは、楽譜の冒頭に居座り、音程の指標を主張する謎めいたマーク。読めなければ演奏者は楽譜迷子、読めすぎれば音域の呪縛に縛られる。まるで地図の羅針盤のように、指揮者も奏者もその示す方向に従わざるを得ない。なし崩し的に存在しながら、音楽の秩序を保つための禍々しい契約の印だ。
調号 - ちょうごう
調号とは、五線譜の片隅で調性という名の嘘を強制する小さな監視者。音階の自由を一瞬で否定し、演奏者の指を決められた枠内に封じ込める。シャープとフラットを掲げ、悠久の旋律を秩序という檻に閉じ込める存在。楽譜を開く者はその視線を恐れつつも、無意識に従順な演奏へと駆り立てられる。最後に譜面を閉じるとき、束の間の解放感を味わうが、次の曲の調号が再び訪れる。