辛辞苑
  • ホーム
  • タグ
  • カテゴリー
  • このページについて
  • ja

#賛歌

愛の賛歌 - あいのさんか

愛の賛歌とは永遠を求めつつ、一夜限りの誓いを立てる詩歌である。心の奥底にある承認欲求と、他者に証明を求める破滅的な衝動とを甘美に包み隠す。伝統と虚飾を薫り高く混合しながら、無垢な幻想を高らかに礼賛する。耳障りの良い言葉は飲み物のように流し込み、後には喉の渇きだけを残す。

賛美歌 - さんびか

賛美歌とは、誰かに歌われるために書かれた言葉が、実際には空間にこだまして響くだけの音楽である。古びたページには〝永遠〟という文字が踊るが、その響きは教会の外ではほとんど無視される。荘厳さを装う旋律は、時に信者の心よりもパイプオルガンの調律不良を隠すためのカモフラージュとなる。集団礼拝の一体感を謳う割には、歌い手は隣の声の音程すら聴かずに、自分の声を神に届かせることに必死である。終われば誰も口ずさまぬ過去の栄光は、ただの紙束として棚に眠るのみだ。

    l0w0l.info  • © 2026  •  辛辞苑