辛辞苑
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#送金
送金 - そうきん
送金とは、目に見えぬレバーをひねり、他人の口座へ金銭を強制移動させる儀式である。受取人の笑顔よりも、手数料の飛来する速度に驚嘆する人々。だがその速さは、着金通知の遅さという皮肉によっていつも打ち消される。金融機関が謳う「リアルタイム」は、幻想を演出する舞台装置に過ぎない。
電信送金 - でんしんそうきん
電信送金とは、銀行という名の結界を越えてデータと紙幣の亡霊を渡し合う儀式である。送金が完了する頃には、たいてい人間関係の信頼も少しずつ減っている。手数料という名の貢物を捧げることで、数時間から数日後に奇跡的に相手の口座に小額の残骸が届く。迅速さを謳いながら不可解な遅延と不可視の中継点を経由する、その摩訶不思議な経路は説明不能の迷宮である。