スマートグリッド - すまーとぐりっど
スマートグリッドとは、家庭の冷蔵庫から発電所まで全てを監視し、「効率化」という美名の下、プライバシーを売り払う電力帝国の統一制御システムである。市場経済の空騒ぎに呼応して需要予測を彩る一方、停電が起きると「まだ開発段階です」というお約束の謝罪を提供する。消費者はスマホで電力使用量を眺めつつ、実際には何も選択できないコンシューマー・シミュレーションを楽しむ。そこには電力会社とIT業者の壮大なデータ収集競争が隠され、「透明性」という言葉を掲げつつ最も見えない部分を膨大にする構造的矛盾がある。安定供給の旗印のもとに、システムの複雑化とコスト増大という名のブラックボックス化が進む。