鶏肉 - とりにく
鶏肉とは、嗜好品としての白い筋肉の集積であり、健康志向という名の罪悪感を焼き払うために選ばれる万能の慰め食。プラントベースを唱える人々を嘲笑しつつ、実際にはフライドや唐揚げにされてしまう、旬を問わぬ大衆のアイドル。誇り高き地鶏も、結局のところ安価な加工品にすり替えられ、価格競争の渦に巻き込まれる。家庭の台所から高級レストランの皿まで、その存在感はシーンを問わず主役よりも裏方に徹する影の支配者。誰もが一度は手を伸ばし、二度目は罪悪感とともに冷蔵庫を開ける、現代人の罪深いガス抜きの具現化。