来世 - らいせ - 辛辞苑 - 悪魔の辞典のようなユーモアと風刺、皮肉がある辞書・百科大全

説明

来世とは、現世の無能さと無責任さを正当化するための最高のマーケティングキャンペーンである。行いの悪さを棚上げにし、死後の報酬を担保に付け加えることで、自己満足と逃避を同時に叶える。実体のない未来を餌にして現実の改善を先送りにさせる、詐欺師好みの発明品だ。信じる者には無限の希望を、批判する者には格好の皮肉を提供する、あらゆる議論の万能錠。

定義

死を免罪符に変え、未完の人生を後回しにする合理化装置。
現世の失敗を未来へと転嫁し、今を無責任にする絶好の言い訳。
天国と地獄を対価に取引する架空の株式市場。
着信しない知らせとして、人生最大の未読スレッドを生む通知システム。
信じるほどに現実から遠ざかる、精神的逃避ツアーの終着地。
善行の担保を余計に増やし、悪行の帳消しを狙う借金返済プラン。
裁きの不在がもたらす、最大の詐欺案件。
無数の宗教が共同運営する、利益率無限大の慈善団体。
約束を破られ放題の、最も信用ならない契約。
死者への最高のギフトとして提供される、形のない安心安全パック。

用例

「来世で幸せになれるって？なら今の家賃も未来払いでいいよね？」
「悪いことしたけど来世で返しますから！」
「神様、来世への招待状はまだ届いてませんか？」
「来世に期待すると現世が退屈になるって誰か言ってたよ。」
「来世のことより、今週の締切を先に片付けようか。」
「来世の評判次第で現世の株価が上下するらしいよ。」
「来世設計図を配るだけで信者は増えるんだぜ。」
「来世はガラッと変わるなんて、メンテナンス業者の嘘と同じさ。」
「現世が苦しい？そのうち来世でドレスアップだよ。」
「来世の計画書とか、誰が最初に作ったんだろうね。」
「来世は労働時間0時間らしいけど説明会いつ？」
「不祥事は全て来世送りにしておきました。」
「来世行きの切符は返品不可、期限も無限だよ。」
「来世保証なんて、過去の売れ残り商品だろ？」
「来世のお告げって要するにセールストークだよね。」
「来世を信じる君に限って現世の片付けが苦手だよね。」
「来世入居権？空の住所にどうやって住むんだい？」
「来世があると信じる者は辞書の皮肉に愛される。」
「来世のプレゼント？未開封の無形ギフトさ。」
「来世ではVIP待遇らしいけど現世の待遇は散々さ。」

語り

彼は葬式の席で来世予算を巡る討論を始めた。
墓石に「来世準備中」と刻まれた新興宗教の広告が目立つ。
来世を担保に取った融資契約書が、誰にも気づかれず破られていた。
彼女は来世で若返るために現世でシワ取りに大金を注ぎ込んだ。
葬儀屋は来世プランのパンフレットを会葬者に手渡していた。
来世へ行くための説明会は、現世より参加率が高かった。
過去帳には来世の得点が書き込まれ、成績表のように扱われる。
カウンセラーは来世の苦行を克服する方法をアドバイスしていた。
来世投資ファンドの営業電話が深夜まで鳴り止まない。
彼の遺言書には、来世の家を建てる資金を確保する条項があった。
教団の幹部は来世の管理権をめぐって密かに駆け引きを行っていた。
誰も死後の旅費を支払った覚えはないのに、請求書だけが届いた。
来世のための保険料を払わない者は、信者リストから除外された。
子供は来世で何がしたいか作文を書かされていた。
来世行きの列に並ぶ者たちの行列が、見知らぬうちに教会の前に伸びていた。
彼女は来世の話題になると、現実の会話を強制終了させた。
祝辞に込められた来世の賛辞が、会場の空気を一層重くした。
霊媒師は来世の試験に合格すると約束して、名刺を配っていた。
来世に行くチケットはいつも完売で、再販の予定は未定だ。
教会の説教師は来世の青写真を描き、信者に現世を見捨てるよう促した。

来世 - らいせ

説明

定義

用例

語り

関連語

別名称

同義語

キーワード

アニミズム - あにみずむ

価値論 - かちろん

禅 - ぜん