ホワイトバランス - ほわいとばらんす - 辛辞苑 - 悪魔の辞典のようなユーモアと風刺、皮肉がある辞書・百科大全

説明

ホワイトバランスとは、撮影者が色の真実から目を背けるための魔法の呪文。光源の色温度を気にする人を「玄人」と呼び、気にしない人を「無頓着」と分類する二元論を支える便利な単語。暖色も寒色も、自分好みのムードにすり替える万能フィルター。でも終わりなき「正しい白」を探し続ける虚無の儀式でもある。

定義

撮影者の美意識を白い嘘に置き換える色彩詐欺装置。
光源の色を気にする罪悪感を上書きするデジタルのおまじない。
ニュートラルを名乗りつつ、最も個性を発揮する裏切り者。
無垢な白を求めて果てしないループに陥る色調の迷宮装置。
色温度神話を振りかざし、真実の色を屈服させる支配者。
完璧な白を信じる者にだけ与えられる虚構の祝福。
誰も覚えられないプリセット名の迷宮への招待状。
ホワイトを白と呼ぶ勇気を試す試験管。
現実の光をフィクションに変える色温度詐欺官。
撮影後の後悔とと言い訳を生み出す温度調整魔人。

用例

「写真がなんだか青いね」「ああ、ホワイトバランスが冬休み中なんだよ。」
「この肌色、オレンジすぎない？」「ええ、撮影者の気分次第で白も黒も自由だよ。」
「車のヘッドライトが黄色く写る」「ホワイトバランス？それは幻覚だね。」
「インスタ映えさせたい」「WBプリセットをランダムに試せばいいさ、自己表現っぽいから。」
「朝日の写真がぬるい」「温度設定が熱帯仕様だっただけさ。」
「室内なのに青白い」「アーティスティックな寒色フィルターってやつさ。」
「RAW現像しても変わらない」「終わりなき白探しの罠にハマったね。」
「オートで撮ったら赤すぎた」「技術じゃなく機械の気分だよ、気にすんな。」
「プリセットが多すぎる」「決めるの面倒だから、全部使って退屈させない手もある。」
「WBが狂ってる」「写真のせいじゃない、現実が狂ってるんだ。」
「この写真、温かみが足りない」「君の温度感覚がビギナーなんだよ。」
「蛍光灯が緑に写る」「それは君の頭のバランスが狂ってるんだろう。」
「どのプリセットがいい？」「正解はないから永遠に議論できるよ。」
「ホワイトバランスをいじると時間が溶ける」「光とともに人生も溶かしてるんだね。」
「青みを消したい」「君の青い感情も消せたら晴れやかだろうね。」
「これ、フィルターなしで出せない？」「ホワイトバランスという名のフィルターだよ。」
「撮影現場でWBを合わせろって？」「クリエイティブとは犠牲の上に成り立つものさ。」
「なぜ皆WBにこだわる？」「他に語ることがないからさ。」
「白は白に見えるはずだ」「それは君の思い込みだよ。」
「カメラが勝手に色を決める」「それを機械の創造力って呼ぶんだ。」

語り

撮影者はホワイトバランスを合わせながら、現実の色を自らの心に合わせて捏造する職人だ。
誰も目にしないプリセット番号に執着する姿は、理性より虚飾を愛する人間の縮図でもある。
オートで済ます者は勇気があるのか、ただの怠慢なのか、その答えはいまだ出ない。
夏のビーチもホワイトバランス次第では凍った湖に早変わりする。
完璧な白を求めて3時間、撮影者はまるで無限ループに囚われたプログラムのようだった。
写真教室ではWB講座が最も参加者を眠りに誘う要因だと噂されている。
光源が変わるたびに、自分の価値観も一緒に揺らぐ心の脆弱性。
色温度を微調整するたびに、撮影者は自分自身を裏切っている気分になる。
誰かが「白が正義」と呟く瞬間、全ての色彩が裁かれる。
現像ソフトのスライダーは、撮影者の後悔と野望を同時に映し出す。
湿度や気温を無視してWBに没頭する者は、現実逃避の達人だ。
校正用グレーカードは、撮影者の信仰対象にも似た祈りの象徴。
写真展の審査員は、無自覚にWBの狂いを正義と評する。
夕焼けの赤が再現されないのは、真紅の感情が色温度に屈した証拠だ。
撮影後に色が変わるのは、時間という名の詐欺によるものだ。
白を白と呼ぶ勇気こそ、この儀式を乗り越える鍵である。
ホワイトバランスは、撮影者の神経細胞を削り取る見えざる拷問器具だ。
理想の色に辿り着いた瞬間、撮影者は自らの基準を捨て去る決意を強いられる。
WBを完璧にセットした写真ほど、撮影者の不安を物語る証拠はない。
色彩と信念の境界線を行き来する儀式、それがホワイトバランスである。

ホワイトバランス - ほわいとばらんす

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関連語

別名称

同義語

キーワード

建築写真 - けんちくしゃしん

絞り - しぼり

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